目の病気

目にゴミが入ったら? 結膜異物、角膜異物

「目に何か入った。」

目にゴミが入ってごろごろする、痛い、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか?

目に何か異物が入ると、目の表面の神経が刺激されてゴロゴロ、チクチクといった症状が起こります。これを結膜異物といいます。白目の表面の膜が結膜です。

注意が必要なのは、異物が勢いよく目に飛んできた場合や、鋭い異物が入った場合です。角膜(黒目の部分)に突き刺さってしまうことがあり、これを角膜異物といいます。主に工場や工事現場など機械や器具を使用した作業中などに起こります。最も多いのはサンダーで鉄を加工する作業中です。(角膜鉄片異物)

しっかりと刺さった異物が自然に取れることはほとんどありません。また角膜異物を放置すると細菌感染を起こしてしまうこともあります。すぐに眼科を受診しましょう。

 

原因となるものは?

様々なものが異物の原因となります。結膜異物では抜け落ちた睫毛(まつ毛)、土や砂粒、小石、木くず、洋服等の線維、ペットの毛、コンタクトレンズの破片、洗顔料のスクラブなどの他、髪の毛や昆虫、植物の一部なども見かけます。

稀ですが、睫毛が結膜を突き破って結膜の下に入り込んでしまうこともあります。(結膜下異物)

角膜異物の場合、多くは金属片で起こります。金属加工などの作業をする方は必ず保護ゴーグルを装着し、自分の目をしっかり守りましょう。

 

異物の治療は?

結膜異物の多くは点眼液や流水で流すとすぐに取れます。水で流してもなかなか取れない、見つからない場合は、上まぶたの裏側に入り込んでしまった可能性があります。自分では取ることができないので、眼科を受診しましょう。異物で擦れて目の表面に傷がついていることがよくありますが、細菌感染さえ起きなければ、傷はすぐに治ります。

角膜異物の治療は眼科でしかできません。刺さった異物を針や鑷子(ピンセットのような器具)で取り除きます。鉄片が刺さって時間が経過していた場合は、鉄片の周囲の角膜が錆びていることがあり、針や電動回転式のドリルを使って錆びも一緒に取り除く必要があります。

異物が角膜の中央辺りに刺さって錆びついていた場合や細菌感染を起こしていた場合は、治療後も角膜に瘢痕性の混濁が残り、二度と視力が元に戻らないこともあります。また角膜異物の除去後に細菌感染を起こすこともあり、注意が必要です。

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