目の病気

「逆(さか)まつ毛」「逆さまつ毛」

「逆(さか)まつ毛」「逆さまつ毛」とは

一般的には何らかの原因により睫毛が目の表面に接触した状態を逆睫毛(さかまつげ)といいます。ゴロゴロやチクチクといった目の痛み、異物感を引き起こし、時には目の表面(結膜:白目の部分、角膜:黒目の部分)を傷つけてしまいます。

乳幼児から高齢者まで、幅広い年齢層にみられます。逆まつ毛にはいくつかの種類があります。

 

睫毛乱生

睫毛乱生では、睫毛が眼球の方向に(内側に向かって)生えてくるせいで目の表面に当たってしまいます。1本だけのこともあれば、複数のこともあります。通常まぶたや睫毛の生えている位置に問題はありません。

睫毛が目に当たると、目の痛みや異物感、目やにや涙が出るといった症状が起こります。

睫毛を抜くことで一時的には治りますが、またすぐに生えてくるので数週間もすると症状は再発します。根治が期待できる治療法としては、睫毛電気分解や冷凍凝固、光凝固(治らないことや瘢痕になってしまうこともあります)、手術治療である睫毛移動術があります。

 

睫毛重生

睫毛重生は、正常に並んで生えている睫毛の列以外の場所に睫毛が生えた状態です。睫毛が二列並んで生えている部分がみられます。

症状や治療は睫毛乱生と同様です。

 

眼瞼内反

眼瞼内反は、まぶたの縁が内側を向いたり、内側に捲れ込んだりした状態です。睫毛が目の表面に接触して目の痛みや異物感、目やにや涙が出るといった症状が起こります。

加齢眼瞼内反

主に高齢者におこる加齢性の眼瞼内反です。加齢による筋腱膜や筋肉の弛緩が引き金になると考えられています。上まぶたよりも下まぶたに多くみられます。

軽度なうちは、まぶたが内側を向いてしまった際、まぶたを外側を向くように指で少し引っ張るだけで元に戻ります。ただし効果は一時的です。

進行すると引っ張っても元に戻らなくなるので、睫毛が目の表面を傷つけてしまう手術で治すことができます。

先天眼瞼内反

乳幼児にみられる先天性の眼瞼内反です。瞬きが多くなる、眩しがる、水がしみるために洗顔を嫌がるといった症状がみられることもあります。

多くの場合成長とともに治っていきますが、なかなか治らない場合は、内側を向いているまぶたが外側を向くように手術治療を行うことがあります。

 

睫毛内反

乳幼児でまぶたの鼻側の睫毛が眼球の方向に(内側に向かって)生えている状態を、睫毛内反といいます。

睫毛が目の表面に当たって刺激するため、目やにや涙が出たり、まばたきが多くなったりすることがあります。

多くの場合は成長とともに治っていきます。なかなか治らず、睫毛が目の表面をひどく傷つけてしまう場合、手術治療を行うことがあります。

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