結膜弛緩症とは
白目の表面を覆っている粘膜を結膜(球結膜)といいます。結膜弛緩症は、結膜に張りがなくなり弛んでしまった状態で、中年以降に多くみられます。結膜とその内側の強膜との癒着が弱まった状態です。
弛緩が強くなると、下まぶたの縁にたるんだ結膜が乗っかるようになります。
結膜弛緩症の原因
結膜弛緩症の原因はよく分かっていませんが、加齢とともに増えていきます。コンタクトレンズの使用や目をこする動作も原因になるといわれています。
なぜ加齢で結膜がたるんでくるのかは、よくわかっていません。
結膜弛緩症の症状
結膜弛緩症では目がしょぼしょぼする、ゴロゴロする、何か入っているような気がするといった目の不快感や、よく涙が出る、涙がこぼれるといった流涙の症状がみられます。
目の不快感は、たるんだ結膜自体が刺激になったり、涙が目の表面を潤す妨げになったりすることで起こります。
流涙は、弛緩した結膜が下まぶたの縁の本来は涙が貯まるべきスペースを埋めてしまったり、目頭の上下に存在する涙点と呼ばれる涙の排出口を塞いでしまったりすることで生じます。
また、結膜弛緩症は結膜下出血の原因にもなります。
結膜弛緩症の治療法
結膜弛緩症は高齢になるとほとんどの人にみられますが、特に自覚症状がなければ治療をする必要はありません。
目の不快感や異物感がある場合は、症状を和らげるために点眼薬を使用することがあります。
目の不快感や、異物感、流涙の症状が強い場合は手術治療を行います。手術には以下の方法があり、組み合わせて行うこともあります。
- 弛緩した結膜を切除する方法、
- 弛緩した結膜を焼灼して収縮させる方法
- 結膜を強膜に縫い付ける方法
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